プロフィール

秋田県 農家

生産分野 奈良 金一さん

■まったく新しい品種

これまでにない、まったく新しいタイプの品種を作ろうということで、研究者の方々が改良に改良を重ね、この超多収品種「秋田63号」が生まれました。そして私たちが秋田63号の栽培を始めたのは昨年から。今年で2年目になります。これまでにない新しい品種なので、試行錯誤しながらの栽培になりましたね。たとえば収穫は、遅くても早くてもだめ。タイミングが大切です。タイミングがぴったりと合えば、最高の稲になります。始めたころはその収穫のタイミングをつかむのに苦労しましたね。また、水のやり方を工夫したり、田んぼを変えたりと、いくつもの方法を試しながら育てました。そうやって、だんだんと特性がわかってきた、というところです。

■超エコ米?

秋田63号は、少ない肥料で安定した収量が望めて、しかも生産効率が高いので、低コスト生産ができるという画期的な品種なんです。そしてさらに、農地の有効活用にもつながります。これはまさに、私たち農家だけでなく、地球にもやさしいエコ米ですよ。いや、超エコ米です(笑)。この秋田63号、米粒がとても大きいんですよ。たとえば秋田の特産「あきたこまち」と比べても、一目ですぐわかるほどの違いがあります。しかもこれ、粉砕しやすいという特徴があるんですよ。だから粉にしやすい。つまり、低コストで粒を粉にすることができるんです。その点も米粉への利用に向いているんでしょうね。

■農家の夢

昔は増産、増産という時代もありましたが、今はそんな時代ではありません。ですが農家としては、誰も達成したことのないような量の米を収穫することは、これ以上ない大きな喜びです。いつか10アールあたり1トン収穫できるようなお米を作ってみたいという思い、夢があるんです。日本にはいろいろな品種がありますけど、ここまでたくさんの収穫量が望める品種は他にありません。こんなお米は見たことがない。だから、この秋田63号は私たち農家の夢が詰まったお米なんです。いろいろなテストを重ねるうち、だんだんとこの品種の特性がわかってきたので、来年はいよいよ夢である10アールあたり1トンに挑戦したいと思っています。

■「おいしい」が大切

正直な話、このようなたくさん収穫できるような品種は実は以前からあったのですが、時代背景もあり、世の中には出せませんでした。ですが最近は、米粉でできたパンや麺などが注目されるなど、いよいよ米の需要が高まりつつありますよね。だから私たちとしては「待ってました!」という感じです(笑)。ただ私たちがいくらたくさんお米を作っても、消費者の方に食べてもらわないと始まりません。私ももちろん米粉のパンなどを食べますが、もちもちしているし、お米ならではの特徴が出てとてもおいしいと思います。コストの問題等もあるとは思いますが、やっぱり商品には「おいしい」というイメージが大切です。農家も消費者ですからね。
これからも私たちはがんばってお米を作りますから、それを利用して、新しい、おいしい商品がたくさん世に出てくれれば、と願っています。それがどんどん広まってくれればうれしいですね。


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