事例のご紹介

涌谷町生薬まちづくりの会
〒987-0114 宮城県遠田郡涌谷町字新町裏153-2
生薬を活かした健康まちづくりを展開
プロジェクト・ストーリー
生薬を通じて地域を健康に

 震災後、涌谷町は震災からの復興に向けて町民の健康を重視した「復興まちづくりマスタープラン」を策定し、生薬を活用した事業をテーマのひとつに掲げています。その取り組みの中で平成25年4月に任意団体の「涌谷町生薬まちづくりの会」が発足し、現在、町内の3団体と33名の個人が会員となって生薬に関わっています。この事業を通じて、食と農による産業の活性化・多角化と、町民の健康に対する意識向上を図ることが狙いです。

イノベーション・ポイント
事業化、地産地消、障がい者支援も

 地域特産物マイスターや大学教授など専門家の方々の指導を受け、試行錯誤を繰り返しながら栽培に取り組み、2年目となる今年は約30aの耕作放棄地でハトムギ、ウイキョウ、オウゴンほか20種類以上の薬用作物を栽培しています。生薬原料としての販売先も決まり、今年度から出荷する予定。今後は新商品開発に力を入れていきます。
 また、収穫した薬用作物を使った薬膳料理の講習会を年4回開催。昨年は専門家の方を講師に招いての開催でしたが、今年は会員の一人が薬膳マイスターの資格を習得し、自ら講師となって開催するようになりました。薬膳料理が手軽においしくできることを町民にアピールし、地産地消と食を通じた健康管理に役立っています。
 さらに、障がい者の就労を推進する社会福祉法人が会員になっていることから、薬用作物の実験栽培を障がい者にも参加してもらい、自立へのバックアップをしています。
 事務局の大崎俊一さんは「発足から2年目で、収穫したものが出荷できるようになったこと、薬膳料理などで健康意識が高まったこと、景観整備ができて観光面にも役立っていることなど、成果がありました。さまざまな形で支援してくださった方々に感謝しています」と、手応えを感じているようです。

今後のビジョン
6次産業化で継続的な展開を

 ハトムギを使った飲料を今年度中に商品化・販売する動きがあるものの、生薬の加工・商品化・販売まで手がける6次産業化は難しいのが現状。今後は「涌谷町生薬まちづくりの会」が中心となって、農家や一般家庭への啓蒙による生産拡大、薬膳料理の提案、地域ブランドとなる商品開発などを進め、継続的な取り組みによって「心身・産業・町土(景観)・所得すべてを生薬で健康に」を目指していきます。

会員の声
「雑草だと思っていたのが自生の薬用作物だと分かって勉強になった」「薬膳料理教室に参加してから、食材にこだわるようになった」「生薬栽培が町の健康づくりの一役を担っていてやりがいがある」など、会員の意識は高いそうです。

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