事例のご紹介

広島県立総合技術研究所 食品工業技術センター
〒732-0816 広島県広島市南区比治山本町12-70
http://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/hiroshima-soken/
食品の凍結含浸法の開発
プロジェクト・ストーリー
食品を軟化させる技術の開発

 広島県立総合技術研究所食品工業技術センターは全国的にも数少ない県公設の食品工業専門の試験研究機関です。凍結含浸法は同センターが開発し、広島県が特許を取得している、形状保持軟化食材製造技術です。
 酵素を食材内部に急速導入し、酵素の作用で、食材の見た目はそのままに食品を軟化させるため、高齢者介護食品の製造技術として実用化されています。また、酵素だけでなく有益な物質も導入できるため、機能性食品、医療用食品などさまざまな食品の製造も期待されています。

イノベーション・ポイント
介護食に革命

 病気や加齢によって、噛んだり飲み込んだりすることがむずかしくなると、食事は細かく刻んだり、すりつぶしたものになり、本来食欲をそそるはずの見た目のおいしさは失われてしまいがちです。凍結含浸法では、見た目のおいしさはそのままに、食材の風味や栄養を保ったまま軟化させることが可能になります。介護施設等からは、入所者の食事時間が劇的に短くなった、食べ残しもなくなり栄養状態が維持された、胃ろうから経口に戻ったという報告があり、食が困難になり食への意欲を失った方々の生きがい回復にもつながっているといいます。凍結含浸法の特許ライセンス契約は全国で延べ50社あまりの実績があります。食品工場であれば、既存の冷凍設備、真空冷却器等の減圧装置、冷蔵庫などの設備を転用して製造が可能です。また、真空調理システム等に対応した介護施設等の厨房では、専用の酵素入り調味料を使うことで、簡易に凍結含浸法での調理が可能です。

今後のビジョン
国産食材の利用促進にもつなげる

 ライセンス取得者には佐賀県白石産の有機野菜を使った製品を展開する業者や、地域農産物を買い上げて給食での提供に向け取り組み中の医療関連企業などが含まれ、凍結含浸法の普及を通して、地産地消など今後も国産食材の消費拡大につなげていきます。

開発者の声
既存の食品を作るための衛生的な設備を転用して製品を作ることが可能です(広島県とのライセンス契約が必要です)。食品工業技術センターでは技術指導などのサポートも行っています。

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