商品部門

商品部門(農林水産業分野)は、地域の特長を活かした魅力ある農林水産物が対象です。作り手の想いや地域の風土が活かされた事例が寄せられました。

最優秀賞

みかん鯛 みかんブリ みかんサーモン

「みかん魚」開発プロジェクト

株式会社宇和島プロジェクト

所在地 愛媛県宇和島市坂下津甲94番地13
電話 0895-28-0180
URL http://www.project-u.jp
e-mail saiki@project-u.jp

名物のミカンと養殖魚に注目した産官学連携により、農業・漁業を同時に活性。 食べやすい味わいが、新たな魚食文化普及の可能性を拡げている。

農業と漁業の課題を一挙に解決

日本屈指の柑橘類と海面養殖魚の特産地である愛媛県で生まれた「みかん魚」は、地元の農業と漁業が抱えていた課題を一挙に解決した画期的な養殖魚である。商品開発は、愛媛県水産研究センターと宇和島プロジェクト、そして地元の養殖業者が共同で行った。養殖魚の長年課題となっていた血合い部分の色褐変に「ミカンの搾汁滓に含まれる成分が褐変防止に有効である」という仮説を愛媛県水産研究センターが立て、柑橘の加工時に出て廃棄に困っていた搾汁滓をブリに与え、最初に20〜30尾の「みかんブリ」を飼育。それを宇和島プロジェクトが出荷できる大きさにまで育て上げ、付き合いのあるバイヤーなど100件に試食をしてもらったところ、好意的な回答が得られたことから本格的な商品化に乗り出した。
しかし、宇和島プロジェクトと地元の養殖業者が養殖場での大量養殖をスタートさせた途端、問題が発生する。実験時にはうまくいっていた給餌方法で餌をやってもブリたちが食べなくなってしまったのだ。試行錯誤を繰り返した結果、餌中のミカンの搾汁滓の割合を変えることで餌を食べることがわかり、養殖開始から3か月後に第一弾出荷分の7000尾の「みかんブリ」を出荷することができた。その後、「みかん鯛」の養殖にも成功。現在は、魚種に合わせてオリジナルの餌を開発している。

魚が苦手だった女性や子どもにも好評

発売時には、くら寿司の大々的な協力を得たことで、「みかん魚」は大きくPRされ、またたく間に世間にその存在が知れ渡るところとなった。研究当初の課題だった血合い部分の褐変防止に加え、魚臭さの低減、柑橘系の風味で食べやすいなどのメリットもあることから、それまで魚が苦手だった女性や子どもからも好評を得て、くら寿司での消費量も上々。昨今の魚離れ、魚嫌いに歯止めをかけられる魚として大きな可能性を秘めている。寿司や刺身で食べるのはもちろん、焼き魚や煮魚にしてもおいしく、広く料理に使える。また、地元の養殖業者にとっても高い評価と安心して取引ができる買い手がきちんとついていることで、出荷量は以前の20〜30%増加、地元産業の収入・雇用の拡大にも大きく貢献している。

「宇和島サーモン」の開発も進行中

宇和島育ちのみかん鯛

2012年から生産が始まった「みかん魚」。「みかんブリ」と「みかん鯛」に加え、現在は「宇和島サーモン」の開発も進めている。サーモンは国内で高い人気があり、消費量も他の魚に比べて多い。にもかかわらず、市場に流通している商品のほとんどが輸入物だ。そこで国産で素性のはっきりしたサーモンを供給できれば、食の安心・安全に関心の高い子どもを持つ親や高齢者にも喜ばれると考えている。また、ブリやマダイの出荷後の生簀が空く時期に同じ生簀でサーモンを養殖できれば、生産効率のよい「海の二毛作」が実現する。生産者にとっても新たな収入の柱となることから、「宇和島サーモン」への期待は高い。「宇和島サーモン」の2015年の出荷数は1万尾だったが、2016年は10万尾、2020年には100万尾の生産をめざしている。

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優秀賞

「黄金の梅」で日本の梅文化をもっと若い世代に!!

株式会社カリョー
所在地 福井県福井市問屋町2-42
電話 0776-23-7049
URL http://www.karyo.co.jp/
e-mail info@karyo.co.jp

福井県南越前町河野地区は、海岸沿いにある山の傾斜地でのウメ栽培が盛んな地域。ここで昔から育てられてきた品種「新平太夫」を完熟で収穫したのが「黄金の梅」だ。ウメとは思えないモモにもアンズにも似た香りと黄金色が特長であることから、その持ち味を最大限に活かし、「黄金の梅 無糖ピューレ」、「黄金の梅ジャム」、「黄金のはちみつ梅」などを商品開発した。また、若い世代向けの大手通販会社フェリシモと組んで、従来は流通が難しかった完熟梅の販路を開き、到着後にすぐ梅仕事ができる「梅干しキット」や「梅酒キット」も商品化。年々リピーターが増えて2015年は1トン以上の受注となり、静かなブームとなっている。

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優秀賞

牧草の発酵技術を応用して安定生産
国内唯一の国産エメンタールタイプチーズ

有限会社冨田ファーム
所在地 北海道紋別郡興部町宇津99-8
電話 0158-88-2611
URL http://www.tomita-farm.jp/
e-mail staff@tomita-farm.jp

「原料に勝る技術なし」をモットーに、牛が食べる牧草の良し悪しが乳製品の品質に大きく影響すると考え、日本でいち早く化学肥料も有機肥料も使用しない、環境に負荷をかけない「循環酪農」を実践してきた。放牧ではなく、一番良い時季の牧草を刈り取って発酵貯蔵することで、年間を通して均一な飼料を牛に与えることが可能となり、チーズ作りに適した原料乳の安定生産に成功。これにより、良質な原料乳がないと作ることが難しいエメンタールタイプを国内で唯一製造・販売する。また、循環酪農の地域への技術指導をはじめ、北海道内や全国規模のチーズ生産者の会で積極的に活動するなど、国産チーズ業界の活性化にも力を入れている。

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優秀賞

山地酪農(里山通年放牧)による牛乳と
乳製品の生産・製造・販売

なかほら牧場 (農業生産法人 株式会社企業農業研究所)
所在地 岩手県下閉伊郡岩泉町上有芸水堀287
電話 050-2018-0110
URL http://nakahora-bokujou.jp/
e-mail info@nakahora-bokujou.jp

中洞(なかほら)牧場は、一年を通して山に牛を放牧する山地(やまち)酪農場。牛は山に自生する植物を食べてご機嫌に暮らし、自由に仔牛を産み育てている。ポイントは、通年昼夜放牧・自然交配・自然分娩・生後一ヶ月の母乳哺育。食性と本来行動の維持は、牛を健やかに育て、乳や肉を口にする人びとの健康をまもるために欠かせないことだからである。製品の特徴は、牛の飼養から製造・仕上げに至るまで農薬・化学肥料・化学的添加物を使っていない点だ。ジャージー牛主体、ストレスのない飼養、ノンホモ・低温殺菌であることと相まって、とても豊かな風味になる。外来の牧草・乾草に頼らず自然の植生を活用しているため、酪農の国産化や里山の保全にも役立っている。

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優秀賞

純米大吟醸を世界へ!新潟・山田錦栽培革命

新潟県山田錦協議会
所在地 新潟県長岡市脇川新田町字前島970-100
電話 0258-66-0446
URL http://www.eco-rice.jp/
e-mail eco-net@nekonet.ne.jp

新潟県産コシヒカリは、昨今の温暖化の影響で品質低下が著しい。そこで県内の米農家らで設立した新潟県山田錦協議会は、コシヒカリと栽培時期が重ならない付加価値のある品種を模索。従来は西日本が主産地で新潟では栽培が難しいとされてきた酒米の王者「山田錦」の研究に取り組み、新潟県に合う栽培方法を見出した。 近年のクールジャパンの波に乗り、純米大吟醸用の山田錦を求めていた酒蔵からのニーズもあり、平成26年は40ヘクタールだった栽培面積が平成27年には130ヘクタールに拡大。平成30年までには600ヘクタールまで拡大することをめざしながら、今後も安定した品質の山田錦を県内外や世界に向けて発信していく。

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優秀賞

宮城県産水産物を使用した缶詰
「はらくっついTOHOKU」

有限会社マイティー千葉重/三菱地所株式会社
所在地 宮城県仙台市宮城野区榴岡3-10-7 サンライン66ビル 8F
電話 022-725-5115
URL http://www.sendaimeiten.com/rebirth/
e-mail rebirth@chibajuu.jp

東京で食育活動を推進する「丸の内シェフズクラブ」と東北エリアのシェフ、石巻・気仙沼の水産加工会社、地元コーディネーターらが連携し、宮城県産の魚介類を使った「はらくっついTOHOKU」缶詰を共同開発した。震災後に注目された缶詰は、備蓄や日常の食卓で気軽に使えるなど様々な場面で利用が広がっている。ラインナップは、「山椒香る金華さばとムール貝とたっぷり野菜のお椀」、「とろとろさんまとフカヒレとゆずの味噌煮」、「石巻産銀鮭のクリームスープ仕立て〜ゆずの香り〜」、「気仙沼産メカジキの地中海風煮込み」の全4種類。2016年3月は、サメやカツオを活用した新たな缶詰の開発を予定している。

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