食文化賞

食文化・普及啓発部門は地域の食文化の活用や保護・継承を図る活動、国産農林水産物の消費拡大につながる普及啓発の活動が対象です。地域の食文化を活かした新たな価値創造や人財育成への取組がなされた事例が寄せられました。

最優秀賞

みかん鯛 みかんブリ みかんサーモン

ミソガール発、手作りの即席味噌汁「みそまる」と味噌普及啓発活動

株式会社トランタンネットワーク新聞社 みそまる普及委員会

所在地 神奈川県横浜市神奈川区大野町1-8-406
電話 045-444-4030
URL http://misomaru.com/
e-mail info@miso-girl.com

手軽で見た目がかわいい「みそまる」を開発し、味噌の新たな消費スタイルを提唱。 様々な協力企業や地域の母親らとともに味噌の魅力を国内外に発信している。

本当に体によいものを模索して

「将来母となる女性たちの体を美しく、健康にしたい」という思いから、「365日味噌活宣言」をし、自らを「ミソガール」と名乗る藤本智子さん(トランタンネットワーク新聞社 ミソインターナショナル事業部・「JAPAN MISO PRESS」編集長)は、「みそまる」の開発者だ。アパレル業界で働いていた頃、ひどい肌荒れを経験したことから食の大切さを実感し、本当に体によいものを模索するうちに日本の伝統食である味噌に行きついた。味噌汁をとり入れた食生活を続けたところ、肌荒れは改善し、体調もよくなった。この体験を活かして2011年から味噌の魅力、和食のおいしさや楽しさを普及する活動をスタート。現在、その取組は全国区に発展している。

累計8万人が「みそまる」を体験

味噌は栄養価が優れている一方で、地味なイメージがある。また、調理の手間が面倒なのか、若者の味噌離れも進んでいる。そこで考案したのが、味噌・だし・具材を混ぜて団子状に丸めた、手作りの即席味噌汁のもと「みそまる」だ。まん丸のかわいらしい形は、戦国時代に携帯保存食として食べられていた「味噌玉」からヒントを得た。「みそまる」は器に入れてお湯を注ぐだけで1杯分の味噌汁が完成する。冷凍で1か月保存も可能だ。この手軽さとかわいい見た目に加えて、海苔、ゴマ、アオサ、ユズ、ドライトマト、アーモンドなど味のバリエーションも豊富なことから、これまでテレビや新聞などに数多く取り上げられた。反響が大きくなったため、2014年からは「みそまる普及委員会」を設立。現在は、協力企業や団体、地域の母親らとともに普及活動を行っている。全国各地での「みそまる」を作るワークショップをはじめ、スーパーなどでの味噌や具材の材料販売、味噌専門紙「JAPAN MISO PRESS」(毎月5万部発行)、インターネットでの情報発信などを行っている。とくに地元の味噌と地元の食材を使った「ご当地みそまる」は大人気。みそまるイベント(ワークショップ、出前授業、試食会等)の体験者は累計8万人を突破。イベント時は味噌の健康効果とともに必ず食料自給率の問題を解説し、国産農産物の消費拡大も呼びかけている。

外国人にも味噌文化を発信

2015年5月にはミラノ万博の日本館イベント広場で「みそまる」ブースを出展した。ステージパフォーマンスを行った際の反応からも、味噌や和食が今後ますます世界中から注目されると強く実感している。また、訪日外国人に向けても、セブンズ(7人制ラグビー)の世界大会で「みそまる」を配布したり、留学生向けに味噌講座を開催。「JAPAN MISO PRESS」では一部英訳を併記し、外国人も読めるように工夫している。これからもスポーツ、歴史、アニメなど外国人から人気の高い業界とのコラボレーション企画を展開し、世界に向けて味噌の魅力を発信していく。また同時に、2020年までにワークショップなどでのみそまる体験者100万人達成をめざし、味噌業界、大豆や漬物などの関連業界とも連携を図りながら和食全般の活性化にもつながる活動に取り組んでいく。

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優秀賞

イオン農場だからできること、しなければならないこと

イオンアグリ創造株式会社
所在地 千葉県千葉市美浜区中瀬1-5-1
電話 043-212-6714
URL http://www.aeon.jp/agricreate/
e-mail maki-shint@aeonpeople.biz

イオンの社員が地域の人と一緒に耕作する「直営農場」のスタイルをとるイオン農場は、現在全国に19箇所ある。日本農業の喫緊の課題である高齢化等を理由に手放された農地を、農地バンクを通じて借り上げ、そうした熟練農家からの助言や暗黙知の技術伝承に取り組む。例えば、北海道三笠市の「三笠メロン(I.K種)」とキュウリ「黒サンゴ」、埼玉県羽生市の米「彩のきずな」や「彩のかがやき」等の地域品種の生産にも注力。全農場一元管理システムにより、各農場の試行錯誤や先述した暗黙知の技術は全農場で瞬時に共有、精度の高い生産を目指している。この他、グローバルG.A.P.の認証取得やダイバーシティにも積極的に取り組んでいる。

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優秀賞

風評払拭「カジキグルメ」でまちおこし

カジキグルメ実行委員会
所在地 福島県いわき市自由ヶ丘46-10
電話 0246-29-1811
URL http://www.kajikigurume.com/wp/
e-mail kajiki@east-moon.net

福島県いわき市小名浜沖は、黒潮と親潮が交わり、例年9月には200キログラム以上のクロカジキが採捕されてきた。いままで食用としては未利用だったが、その栄養豊富さに着目し、いわき市の新たな食文化の創生や、震災後の風評被害払拭のための復興活動に活用している。これまでカジキ料理コンテストやカジキグルメサミットを行い、「ジャンボカジキメンチ」や「ジャンボカジキバーガー」などの特産品開発に成功してきた。2015年度は、いわき市産コシヒカリ「Iwaki Laiki」と「カジキバーグ」をコラボレーションさせた「Iwakiロコモコ」の食べ歩きキャンペーンを市内10店舗の飲食店で実施。いわき市への来訪者を増やし、観光復興の拡大を図る。

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優秀賞

三重県ごま栽培プロジェクト

九鬼産業株式会社
所在地 三重県四日市市尾上町11番地
電話 059-350-2050
URL http://www.kuki-info.co.jp
e-mail kkaihatu@kuki-info.co.jp

日本に流通するごまのほとんどが輸入に頼るなかで、近年、国産ごまの需要が、非常に高まっている。九鬼産業では国産ごま原料を必要としているが不足している状況だ。この現状を受け、自社栽培以外に福祉事業所(障がい者施設)との農福連携による栽培を2014年より開始。2015年には合計約10反の畑地で栽培した。さらに今後は三重県でよく栽培されている菜種の裏作として、栽培面積の拡大を目指す。また、機能性ごまの新品種として登録間近である「セサミン高含有の金ごま」の試験栽培も三重県農業研究所と共同で取り組む。今後もごまの国産化の拡大と付加価値のあるごまの国産栽培、農福連携など、地元貢献に向けて取組を進めていく。

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優秀賞

食は地域を知る一番の近道「地元食の体験プログラム」

くりはらツーリズムネットワーク
所在地 宮城県栗原市若柳字上畑岡敷味45番地
電話 0228-24-8588
URL http://ktnpr.com/
e-mail kurihara.tn@gmail.com

失われつつある地域の「『まで(ていねい)』に手作りする文化」に対する理解を深め、次世代に継承するため、市民が趣味や特技、職業を活かして市民同士で共有できる体験プログラムを年間100回以上実施。農作業や家屋の修復など各種プログラムをのべ2,000人以上に提供している。とくに「食」は「地域を知る一番の近道」と考え、地元の材料と技を使えば「地元食」として、郷土料理から現代的なお菓子まで幅広い調理プログラムを積極的に行う。少人数制で参加者がすべての作業を体験し、作った料理は持ち帰ることを基本とし、家族や友人、知人、隣近所と体験を共有してもらうことで、市民の地域に対する価値観も同時に醸成する狙いだ。

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優秀賞

1年にたった1つ選ばれる
珠玉の野菜「郡山ブランド野菜」

郡山ブランド野菜協議会/株式会社トライビート
所在地 福島県郡山市
URL http://www.brandyasai.jp
e-mail info@brandyasai.jp

米の一大産地として知られる郡山。野菜でも郡山ならではのブランドを育んでいきたいという想いから、地元生産者たちが自らの野菜の「目利き力」を活かし、数百種類ある野菜の中から、@味わい、A栄養価の高さ、B個性、C郡山の土地に合っていることを見極め、1年に1つずつ「郡山ブランド野菜」を選定。栽培方法も研究し、栄養分析でおいしさの数値化も実施。2003年に始まり2015年時点で12品目が揃う。また、県内や首都圏の消費者やシェフを畑に招いて体験イベントやマルシェも開催。農業と観光が融合した新たな6次産業化もめざす。この取組を機に、地元では郡山ブランド野菜の栽培に挑戦したいという農家や新規就農者が増加中だ。

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優秀賞

ご当地おにぎりを活用した地にぎりプロジェクト

地にぎりNIPPON
所在地 愛媛県宇和島市寄松甲407-1
電話 0895-27-0990
URL https://www.facebook.com/jinigiri
e-mail jinigirinippon@gmail.com

地域住民が地元の特産品で作るご当地おにぎり「地にぎり」で、食文化や食の歴史を表現し、情報発信する取組。「えひめ新事業創出人材育成講座」において、ビジネスプランコンテストのひとつとして考案されたのをきっかけに、地域の子どもたちや高齢者からお絵かきでアイデアを募集し、それを地元の飲食店や大手コンビニエンスストアなどで商品化。さらに集まったアイデアのグランプリを購入者からの投票で決定する「地にぎりグランプリ」を開催し、大きな話題を呼んだ。このイベントをきっかけに愛媛県内では、地にぎりの認知度が高まったことから、今後は全国各地で地にぎりイベントを開催し、普及展開を図っていく。

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優秀賞

日本さかな検定(愛称:ととけん)

一般社団法人日本さかな検定協会
所在地 東京都千代田区三番町3-8
電話 03-5212-6918
URL http://www.totoken.com
e-mail info@totoken.com

日本初の一般人向けの魚に関する検定として2010年から開催する。全国12か所に会場を設け、第6回目となる2015年で累計1万8000人が受験している。検定開催地の行政や水産団体、地元メディアの協力を仰ぎ、検定のプレイベントとして市場見学ツアーや乗船体験、プレゼント抽選会なども実施。さらに協力団体・JF全漁連とのコラボレーション企画で、過去問題などを掲載した「2015年ととけん副読本」にて「漁師が選んだ本当においしい魚プライドフィッシュ」を紹介し、生産者情報や未利用の魚介を伝えるなど、日本の魚食文化の継承が危ぶまれる昨今、日本の魚と魚食の魅力を伝え、魚の消費行動の動機付けにも寄与している。

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優秀賞

「デコ巻き寿司」で家庭寿司文化を継承・発展

日本デコずし協会(株式会社オールアバウトライフワークス)
所在地 東京都渋谷区恵比寿1-20-8 エビススバルビル6階
電話 03-6362-0802
URL http://deco-sushi.com/
e-mail d-sushi@gakusyu-f.jp

断面に美しい図柄が表れる房総地方の農村郷土料理「太巻き寿司」を、現代の家庭でも楽しめるようアレンジしたのが「デコ巻き寿司」だ。家庭料理の簡単化・時短化が進む現代の家庭でも手軽に楽しめるように図柄、道具、レシピの開発を行い、インストラクターの養成に取り組む。現在は全国約380人のインストラクターが、カルチャースクールや自宅サロンなどで「デコ巻き寿司」の教室を開催。訪日外国人向けの体験会も増えている。また、年に2回の技術講習会を行い、インストラクターの技術・価値向上にも努めている。今後も家庭寿司文化の継承に寄与するとともに、インストラクターが全国で活躍することで米や海苔の消費にも貢献する。

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優秀賞

ニホンウナギの保全をはじめとする「食べて守る」活動

パルシステム生活協同組合連合会
所在地 東京都新宿区大久保2-2-6 ラクアス東新宿
電話 03-6233-7241
URL http://www.pal-system.co.jp
e-mail pal-kouhou@pal.or.jp

食べながら地域資源や環境を守り、持続可能な社会づくりを呼びかけている。大隅産ウナギ商品は、カタログで絶滅の危機に瀕するウナギの現状を正しく説明し、適正価格で販売。商品代金の一部と組合員からのポイントカンパをウナギの資源回復(調査・啓発)に活用している。さらに2014年には少ない稚魚を有効活用するため、ウナギを大きく育てて1匹当たりの可食部を増やした「大きく育てたうなぎ蒲焼」を商品化。2014年は試作の2万パックが、2015年は5万パックが2か月で完売した。また、同様の方法で沖縄県恩納村のサンゴ植樹(モズクが生きる環境の保護)や北海道野付地区での植樹(下流の海環境の保全と海産物保護)なども行う。

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優秀賞

三陸フィッシャーマンズ・プロジェクト

一般社団法人東の食の会/ヤフー株式会社
一般社団法人フィッシャーマン・ジャパン
URL http://www.sanrikufisherman.jp/about/

東日本大震災の被害を受けながらも、仕事に誇りを持ち、本当に価値のあるものを届けようとしている漁業・水産業の担い手を支援するプロジェクト。@生産者と生活者の交流イベント・販売会の実施、A高付加価値商品のプロデュース、食関連企業とのマッチング活動、B担い手育成のための活動など、地域に根差した持続的な取組を行う。これらの取組を通じて地域の産業をリードする人材と魅力ある商品を創出し、東北への経済的インパクトや新しい水産業のモデルケースへとつなげ、更には、培った実績やノウハウを東北以外の他地域にも展開し、各地に共通する水産業の伸び悩みや後継者不足といった課題解決を目指している。

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