製造・流通・システム部門

  • 2009パルシステム「100万人の食づくり」運動およびフードマイレージ・キャンペーン
  • おむすび専門店「おむすび権米衛」
  • 「Oisix(オイシックス)」
  • 地域農業活性化の拠点作りと人材育成
  • 国産にこだわった消費材を供給し108億キロカロリーの自給を高めた
  • 国内農業復活のための有機野菜宅配およびフードマイレージ・キャンペーン
  • 飼料用米プロジェクト
  • 安心できる国産食肉牛供給を核とした資源循環型ビジネスモデル
  • 公設市場型「道の駅」ビジネスモデル
  • らでぃっしゅぼーや宅配事業
  • 「国産米粉のぱん」シリーズ発売について

最優秀賞

組合員100万人の行動で目指すは食料自給率1%アップ! 2009パルシステム「100万人の食づくり」運動およびフードマイレージ・キャンペーン

パルシステム生活協同組合連合会
住所 東京都文京区小日向4-5-16
電話 03-5976-6133(広報部)
mail pal-kouhou@pal.or.jp

“耕せ! 日本の食と農”をキャッチフレーズに、「100万人の食づくり」運動を実践。国産米の消費促進、国産食材の有効利用など、食料自給率向上につながる行動を組合員100万人に呼びかけている。

「100万人の食づくり」フェスティバルでは米の脱穀や、餅つき、ジャンボ太巻き寿司作りなどを楽しみながら体験した。

楽しみながら米食を拡大

“安全・安心”な食材を消費者の自宅に届けるシステムを確立し、食料自給率向上を意識した事業を展開するパルシステム生活協同組合連合会は、組合員が100万人を超えた2008年度から、「100万人の食づくり」運動を開始した。
まず米食の拡大を企図し、おにぎりを作ることを推奨する「おにぎりキャンペーン」や、バケツで稲を育てる農業体験ツール「バケツ稲」セットの販売を開始した。さらにはご飯をおかわりするごとにシールを貼り、台紙がシールでうまると食と田んぼのつながりが学習できる『田んぼ生きもの図鑑 ポケット版』をプレゼントする子ども向けキャンペーンなどを展開。その結果、組合員の食に対する意識が変わってきたとの手応えを感じ、2009年度には、さらなる食と農への意識改革を目指す、「100万人の行動で食料自給率を高めよう!」をテーマにした行動計画を推進している。


「バケツ稲」は、農薬を使わずに育てられた苗と有機肥料を加えた土がセットになっている。

100万世帯のダイナミズム

計画の骨格となるのは「組合員の総力をあげて」という視点。「100万世帯が一日にごはんを1杯多く食べると自給率が0.2%アップする(1世帯3人で計算)」、「親戚や友人・知人に声をかけ、500万世帯でごはんをもう1杯多く食べれば、食料自給率は1%アップになる」との具体的目標を掲げ、米食のさらなる拡大を促した。また、産直米を1年分予約登録できる「予約登録米制度」の推進、ごはんを主食とした日本人の基本的な食事スタイル「お米(ごはん)+一汁二菜」の呼びかけなどを通して国産米の消費量アップに大きく貢献してきた。


おにぎりキャンペーンでは、新しい具も提案して、米食の機会増加を呼びかけた。

フードマイレージ・キャンペーンへも参加

2009年10月には、集大成として「100万人の食づくり」フェスティバルを開催。米や野菜の収穫体験や農機具の展示、産地直送品の販売、試食などを行った。同イベントには、約1万人が参加し、親子が楽しみながら食と農について理解を深めた。
また、「大地を守る会」が呼びかけた国産食材を食べて自給率向上と環境保全に貢献する「フードマイレージ・キャンペーン」にも参画。組合員100万人に呼びかけたのに加え、他の流通団体にも働きかけるなど、積極的に取り組んでいる。


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優秀賞

安定した仕入れ値で米作農家を支える おむすび専門店「おむすび権米衛」

株式会社 イワイ
住所 東京都品川区北品川5-7-14-208

おむすびやお惣菜には保存料・合成着色料は一切使用していない。

おむすび専門店「おむすび権米衛」をチェーン展開するイワイは、おむすびの販売を通じて国産米の消費拡大に努め、食料自給率の向上に取り組んできた。
全店舗で使用される米は年間計700トンほど。秋田、山形、福島の農家と契約し、環境保全型農業の米を調達している。同社では、消費者の米離れなどによって米価が下落し続けている現在でも、約10年前の創業時と変わらない1キログラム当たり400円の仕入れ値を維持し、農家が安心して米作を持続できる環境作りを支えてきた。また、農繁期にはスタッフが契約農家へ赴き、田植えや稲刈りを生産者と共に取り組み、全社をあげて農業への意識啓発を進めている。
現在は、首都圏を中心に30店舗を営業。炊きたて、むすびたてのおむすびが消費者の支持を集め、米食の習慣化を促進している。今後は海外出店も視野に入れており、国産米を使った日本の伝統食「OMUSUBI」のさらなる普及を目指している。

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優秀賞

ネットを活かし鮮度の高い農産物を、少量・時間指定で提供 「Oisix(オイシックス)」

オイシックス株式会社
住所 東京都品川区東五反田1-13-12 COI五反田ビル10F
電話 03-5447-2688

消費者の喜びの声を農家にも届け、モチベーションの向上につなげている。

Oisixは、3万人以上の会員を持つ日本最大級のインターネットスーパー。「食卓にあがった時に一番おいしい状態の食品」をコンセプトに、会員の注文を受けてから、提携する全国1000軒以上の生産者に発注する流通システムを構築し、鮮度の高い食品を少量でも、時間指定可能で食卓に届けている。
取り扱う食品は、農産物、畜産物、水産物、加工食品など2600品目以上。それぞれに厳しい安全基準を設け、食の安全確保に努めている。加工食品については栄養士や主婦などで構成される中立機関「食質監査委員会」を設置し、第三者が安全性を審査するなど厳しい基準を設けている。また、規格外とされる野菜を「ふぞろいな野菜たち」として販売するなど、廃棄食品の有効活用にも積極的に取り組むほか、味が個性的だったり、地域で伝統的に愛されながら全国的な知名度が低いため、徐々に輝きを失ってしまった野菜を“リバイバル(再生)”させる「リバベジ※」という試みも行っている。
※リバイバル・ベジタブルの略

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優秀賞

養鶏を核に食品加工、消費者交流や農業体験学校も 地域農業活性化の拠点作りと人材育成

有限会社 コッコファーム
住所 熊本県菊池市下河原2818
電話 0968-24-0007
mail cocco@cocco-farm.co.jp

「ふれあい館」には、新鮮な卵や鶏肉はもちろん、家庭菜園の野菜も並ぶ。

コッコファームは、養鶏を核とした農業法人。8万羽を超える鶏を飼育し、「絶対的、安心安全」をテーマに、先駆的な取組を積極的に行っている。2000年には、「生産者と消費者が理解し合った上で、安心して食を楽しめる場所」をコンセプトに、卵の直売所「ふれあい館」をオープン。ダンボール箱売りの新鮮な「朝取りたまご」が人気を呼び、年間47万人が来場する施設となっている。また、地域の農業後継者、新規就農者育成を目的に、2001年には、農業体験学校「実農(みのう)学園」を開校。さらに、農業を高齢者の第二の人生の場にしてもらおうと、さまざまな職域から高齢者の積極的な雇用を行っている。高齢化、過疎化が著しい地域だけにその活動は注目を集めている。
2011年には、“人づくり”をテーマにした複合型施設「マルチメディアセンター(仮称)」がオープン予定。直売所、レストラン、農産物加工室、オフィスなどを備え、地域農業活性化の拠点として期待が集まっている。

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優秀賞

組合員32万世帯の食卓の自給率は54.4% 国産にこだわった消費材を供給し108億キロカロリーの自給を高めた

生活クラブ事業連合生活協同組合連合会
住所 東京都新宿区新宿6-24-20 Welship東新宿
電話 03-5285-1883
mail info@seikatsuclub.coop

飼料用米による畜産も推進している。

組合員32万世帯に食品を供給する生活クラブ生協が2007年度に供給した青果物を除く食品1167品目の総カロリーは924億4432万キロカロリーに及んだ。さらに原料産地国まで遡って調査し、国産原料分のカロリーを割り出すと502億6052万キロカロリー、割合は54.4%を占めたことが判明した。日本の食料自給率(カロリーベース)約41%よりおよそ13%も自給率が高いことになる。とりわけ日本全体の小麦自給率は14%だが、同クラブでは96%が国産品だ。
また、同クラブでは国産原料にこだわった商品を独自に開発、提供している。特に穀類、麺類、調味料などの原料に国産の小麦、大豆、なたねを使用することで自給率の大幅な向上に貢献している。国産品の使用は価格が高くなるリスクがあるが、自給率向上を訴え、消費者への理解を促している。

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優秀賞

消費者の安全と国内農業の安定した発展を目指す 国内農業復活のための有機野菜宅配およびフードマイレージ・キャンペーン

大地を守る会
住所 東京都港区六本木6-8-15 第2五月ビル2階
電話 03-3402-8841
mail koho@daichi.or.jp

大地を守る会直営の日本料理店「山藤」広尾店。

「大地を守る会」は、1975年から全国の農家とネットワークを構築、1985年から低農薬の有機野菜栽培と会員への個別宅配事業を推進している。1999年には生産環境、栽培方法などの基準を設けた「大地を守る会有機産物等生産基準」を制定し、生産者の栽培技術の向上を促すと同時に、農家が安定して経営できる価格と出荷量の保証に努めている。こうした取組は国産有機野菜の宅配事業におけるビジネスモデルとなり、数々の賞を受賞し、評価されている。
現在は、畜産物、水産物、加工食品の販売にも事業を広げ、外食産業にも進出。国産食材100%の日本料理店や直営カフェをオープンするなど消費者の食に対する意識向上に努めている。
また、国産食材の選択とCO2削減を結びつけた「フードマイレージ・キャンペーン」を提唱。2007年には、環境大臣賞を受賞し、現在も運動は広がっている。

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優秀賞

「こめ育ち豚」ブランドで飼料用米普及をけん引 飼料用米プロジェクト

株式会社 平田牧場  生活クラブ事業連合生活協同組合連合会、遊佐町、遊佐町飼料用米研究会、JA庄内みどり、全農山形県本部
住所 山形県酒田市みずほ2-17-8(平田牧場)
電話 0234-22-8612
mail info@hiraboku.co.jp

「こめ育ち豚」は店頭でも好評。生活クラブ生協により宅配(共同購入)もされている。

2004年、食料自給率の向上と地域農家の活性化を目的に、平田牧場は山形県遊佐町、JA庄内みどり、生活クラブ生協などと協力し、飼料用米を加えた飼料による豚の飼育をスタートさせた。飼料用米を与えた豚は、トウモロコシなど従来の飼料だけで育った豚と比べ、肉質が柔らかく、甘みがあると高く評価され、「こめ育ち豚」ブランドで全国に流通している。
この成功を契機に飼料用米の需要は高まり、遊佐町で2004年は8ヘクタールだった作付面積が2009年までに442ヘクタールへ拡大した。さまざまなシンポジウムや交流会、産地視察を通して同牧場の取組が紹介されており、今では近隣の酒田市、そして岩手県、栃木県など、全国的に飼料用米を取り入れる養豚業者は増えている。
また、飼料用米で育てた家畜の排泄物から質の高い堆肥を作り、再び農地に戻すことで、農地を肥沃にする循環型農業にも取り組んでいる。

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優秀賞

地域ぐるみで資源を有効活用し経済活性化 安心できる国産食肉牛供給を核とした資源循環型ビジネスモデル

農事組合法人 松永牧場 株式会社 メイプル牧場
住所 島根県益田市種村町イ1780-1
電話 0856-27-1341
mail matunaga@iwami.or.jp

ビールかす、おから、青汁搾りかす、麦ぬかなど食品の残りかすを餌に活用。

松永牧場は牛肉輸入自由化以降、肉質の良い和牛と、成長が速く生産コストが安いホルスタインを交配した雑種を肥育し、双方の長所を活かした高品質で低コストの牛肉を生産している。2003年、畜産業界で2番目にISO14001認証取得したほか、2004年には生産情報公表牛肉のJAS規格を取得、給餌や投薬履歴をインターネット上で公開するなど、消費者の目に見える形で“安全・安心”を提供している。
また、関連会社で酪農を主事業にしているメイプル牧場は、酪農の副産物として生産した子牛を松永牧場へ安価で供給する一方で、松永牧場からは食品残さ活用型プラントを使って製造した飼料をメイプル牧場へ供給してもらうという資源の有効活用にも意欲的に取り組んでいる。
さらに近隣の畜産農家へも飼料を供給、牧場で発生した糞尿を活用した堆肥を地域のホームセンターや農家へ納入するなど、地域ぐるみで資源を循環させる仕組みを構築している。

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優秀賞

地産食材を高鮮度、低価格で地元住民に提供 公設市場型「道の駅」ビジネスモデル

道の駅・萩しーまーと(ふるさと萩食品協同組合)
住所 山口県萩市椿東4160-61
電話 0838-24-4937
mail fish@city.hagi.lg.jp

年間の来場者150万人のうち、約6割を地元市民が占める。

2001年にオープンした道の駅「萩しーまーと」は、山口県・萩漁港に隣接し、地元の漁協や水産事業者が組織する「ふるさと萩食品協同組合」が主体となり運営されている。当初は、多くの道の駅同様、地域外からのビジター向け観光市場を構想していたが、不安定な観光客収入よりも地域住民を利用者ターゲットにしようと方向転換、漁港に隣接し、国道にも面することで、流通コストを抑えられるメリットを活かして、低価格で鮮度のよい地産食材を販売、安定した業績を挙げている。
「公設市場」をコンセプトとした売り場の商品は8割が萩産で、萩漁港に揚がった水産物のほか県産の肉や野菜もそろう。地域に向けてPRする一方で、県外にも情報発信している。地元放送局などに、定期的に水揚げ量や旬の魚の情報を提供し、2007年には「萩の真ふぐ」、翌2008年には「萩のあまだい」など、「おいしい魚の町」としてブランド作りを推進、萩の魚の知名度アップに取り組んでいる。

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優秀賞

有機低農薬農産物の生産、消費の輪を拡大 らでぃっしゅぼーや宅配事業

らでぃっしゅぼーや株式会社
住所 東京都港区芝公園3-1-13 アーバン芝公園
電話 03-5777-8631

「エコキッチン倶楽部」では、生ゴミ処理機で乾燥させた生ゴミを回収して、有機肥料に活用している。

有機低農薬野菜と無添加食材の会員向け宅配事業を行う「らでぃっしゅぼーや」は、全国の生産者をネットワークで結び、安全・安心な国産食品の提供に取り組んできた。1996年には、商品取扱基準「RADIX」を制定。栽培条件、農薬の使用、生産への姿勢などに詳細な基準を設け、食の安全性の確保や生産者の意識向上につなげている。また、出荷する野菜に生産地と生産者の明記を義務付け、ホームページや商品カタログで原産地情報を公開している。
2001年から始めた「エコキッチン倶楽部」では、家庭から出た生ゴミを回収し、有機肥料に加工、生産者の畑に戻すという資源循環のサイクルを構築した。現在、約2000世帯の会員が参加し、廃棄食品の活用を行っている。そのほか、「いと愛づらし名菜百選」という活動では、日本の珍しい伝統野菜の生産・流通に取り組んでいる。

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優秀賞

全国8500店舗の大規模展開 「国産米粉のぱん」シリーズ発売について

株式会社 ローソン
住所 東京都品川区大崎1-11-2
電話 03-5435-2770

ミキシングの際に水や油脂をいつ、どれくらい投入するか、どれくらい回転させるかなど、試行錯誤が続いた。

コンビニエンスストアを全国展開するローソンでは、2008年に大手小売業者で初めて国産米粉100%のパン※を発売した。米粉のみで消費者が納得できるパンを製品化するため、大手パン製造メーカーとノウハウを共有。米を細かく粉砕できる製粉技術を採用することで、食感がぱさつく、冷めると硬くなるという米粉パンの弱みを改善した。また、水と油脂の分量や発酵方法についても独自の製法を編み出した。
第1弾では、「あんぱん」「平焼きカレーパン」「蒸しパン」「ミニブレッド」の4品目を発売。その後も、多彩な商品展開を行い、発売から約1年で累計約680万個の売れ行きを示している。
2009年11月からは新潟県と協力し、生産者と共に新発田市内で田植えをした原料米を使用した商品の生産を開始。より安全・安心でおいしい商品の提供を目指している。

※商品の一部には小麦由来のグルテンが添加されているものや、打ち粉として小麦粉を使用しているものがある。

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